ソフトウェアテストジャーニーへの船出 (JSTQB FLを受験したハナシ)

気付けば2021年も1か月と半分が過ぎ、本日はJSTQB FLの受験日でした。

受けた直後の今は、試験の手ごたえがどうとかより、やっと一区切りついたという感想が強いです。
本記事では、新卒1年目のひよこエンジニアである自分がなぜ試験を受けたのか、今後どうしていきたいのか、などをつらつら書いてみようと思います。

JSTQBとは何か、については公式のHPをご覧ください。jstqb.jp

ソフトウェアテストとの出会い

僕は2020年4月に、あるソフトウェア開発会社に新卒入社しました。なので1年前は大学生でしたし、それもプログラミングの経験が多少ある、くらいの平凡な学生でした。

入社後はAndroid開発チームに配属され、社会人生活もチーム開発もAndroid開発も初めて、という状況の中で「教わったことを覚えていく」のに必死、という日々を過ごしていました。
6月の半ばまでAndroidの開発を行い、VIPERアーキテクチャ疎結合コンポーネントを組み、コンポーネント同士のテストコードもしっかり書いていく、という経験をすることができました。
この時点でソフトウェアテスト自体に触れてはいたのですが、より強くテストを意識するようになったのは、そのあとの工程であるシステムテストに参加する機会をいただいたときでした。

僕が所属している開発チームのシステムテストは、いわゆるテスト担当者がテストの観点を作成し、観点に基づいてテストを実装し、そして実行していくというベーシックな流れを採用しています。
最初の機会ではテストケースが既に用意されていたので、テスト実行を担当しました。
最初は書かれている通りにテストを実行して期待値と比較して…とやっていたのですが、テスト手順や期待値への疑問点をテスト作成者に質問したり、テストで見つかったバグへの対応についてマネージャーから指摘をいただいたりする中で、テストケースの効率的な組み方であったり、そもそもテストを実装する前段階で議論するべきことがあるなと思ったり、プロダクト開発におけるソフトウェアテスト、という命題についてよくよく考えるようになっていきました。

今思えば、テスト工程での反省を開発プロセスの反省、と捉えられたのは、Android開発者として実装タスクを行っていたからなのかもしれないですね。
自分の実装したものをテスト担当者としてテストし、その中でソフトウェアテストと向き合っていった。
これが僕のソフトウェアテストとの出会いでした。

JSTQBとの出会い

6月からの3ヶ月をテストとバグ修正に捧げる中で、ソフトウェアテストそのものを体系的に勉強する必要性を感じていました。
そんな中、あまり深く考えずに"ソフトウェアテスト 資格試験"で検索してみたとき、JSTQBの存在を知りました。

ホームページを見て、今の自分にぴったりで良さそう!と思い、
シラバスを見て、凄すぎる!!これをまさに勉強するべき!!と思い、
FL試験の開催日程を見て、次の2月!丁度良すぎる!!!と思いました。

テス友アプリがあったのも、とてもありがたかったです。

テスト実行を担当する中でソフトウェアテストを体系的に勉強したいと思い、何となく資格試験を調べてみたらJSTQBの存在を知った。
これが僕のJSTQBとの出会いでした。

そうこうしているうちに、無事10月にメジャーバージョンアップリリースを迎えることができました。

テスト担当としての日々、飛躍

ソフトウェアテストの勉強を熱心にしていることを評価され、次のメジャーバージョンアップリリース向けの要件には、テスト主担当として参加することになりました。

2月現在、これからリリースを迎えるフェーズなのですが、今日までに実例マッピングを実践してみたり、テスト設計時に品質特性との対応を整理してみたりしていました。もちろんテスト設計〜実装までも一丁前に頑張っています。

勉強したことを開発プロセスに取り入れていく日々の中、僕自身の志向が「品質改善にミッションを持ったロール=QAチームを作りたい」 というチームの状況ともリンクし、今は要件対応に加えて、新たにQAチームを立ち上げようというところに参画させていただいています。

FL試験の受験、そしてソフトウェアテストジャーニーへの船出

今回のJSTQB FL試験の受験は、
QAを立ち上げるにあたり、品質目標をどうするべきか、テスト戦略はどうあるべきか、という議論を直近でしている中での受験となりました。
そのため、個人的には

社会人1年目の集大成 且つ 来期以降の大きな前進への第一歩
=>
ソフトウェアテストジャーニーへの船出

という意識を強く持って挑んだJSTQB FL試験でした。

シラバスを見ていただくとよく分かるのですが、JSTQB FLの試験範囲はまさにソフトウェアテスト全般であり、この領域でプロダクト開発に貢献していくためには通らざるを得ない登竜門といっても過言ではないです。

ソフトウェアテストとは何か、その意義の解説から、テストプロセスの仔細について、また具体的なテスト技法についても勉強できるので、
ソフトウェアテストを真剣にやっていきたい人には本当におすすめしたいです。


今後の展望については、上述した通りこれからQAチームを立ち上げていき、今接しているプロダクトの品質を未来にわたって改善していくべく、ソフトウェアテストを武器に日々邁進していこうと考えています。

JSTQB FL試験が終わってまずはひと段落というところですが、ソフトウェアテストジャーニーは始まったばかりですので、FLシラバスで学んだことを糧に、さらにソフトウェアテストの勉強をしていこうと思います。
具体的には、SQuBoKに齧り付いていったり、テスト自動化についてもっと勉強したり、さらにスキルを伸ばしていきたいです。また、Androidやwebの開発についても勉強して、実装者とうまくコミュニケーションを取れるQAエンジニアになっていきたいです。

受かれば良いな…と思うのですが、もしFL試験に落ちていたら、また勉強し直して再挑戦したいと思います。